TOHO Today - 教員ブログ -

高一L.H.R.企画 ノーベル平和賞「日本被団協」山田玲子さんのご講演

TOHO Today高校

1月22日、日本被団協の山田玲子さんをお招きし、広島での自らの被爆体験とノーベル平和賞受賞にいたる被団協の取り組みについてお話いただきました。奇しくも、この1月22日は、2021年に国連の核兵器禁止条約が発効した日でした。講演の後には率直な質疑もおこなわれ、現代の世界について改めてそれぞれが主体的に考える機会となりました。生徒の感想を一部ご紹介します。

「僕が中学一年生だった2021年秋の学校の特別講座で山田さんのお話をオンラインで伺ったように記憶しています、その時に伺った話を思い出しながら山田さんのお話を聞きました。あれから三年半あまりの間にロシアのウクライナ侵攻、ガザ地区の紛争などにより核の脅威が高まっているように感じます。その中で昨年、山田さんの「日本被団協」がノーベル平和賞を受賞したことは、核の禁止には大きな意味があることを証明してくれているように思えます。」(A組)

「私は話の中で涙した。あまりにつらい過去、全く知らなかった体験が、話を通して自分の事のように思えた。」(A組)

「様々な話を聞いて、原爆は無くしていったほうがいいという認識が強まりました。とはいえ、このままただ無くすというのは理想論にすぎないものでしょう。理想論を現実にするという高いハードルを越えていくことこそが、私たちの世代ががんばらなくてはいけないことなのだと思いました。」(D組)

「今回山田さんから聞いたお話も、いつか私たちが次の世代の人たちに繋げていかないといけなくなります。山田さんの経験は、私たちの中で生きています。本人から直接聞いたこの話を、いつか私たちの順番が来たら、戦災が『過去の事』にならないよう精一杯伝えていきます。」(E組)

「他の生徒が質問していた『核抑止論』ですが、最初は確かに私も核が互いを抑止できるならいいと考えていたのですが、山田さんの反対意見を聞き、核がそもそも存在しているのが悪いという考えに変わりました。互いの核がなければ核抑止論という言葉もできていなかったはずです。」(G組)

今回のご講演と率直に交わされた言葉を、世代を超えた未来へのより大きな対話へとつなげていきましょう。山田玲子さん、この場を借りて心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。(高校1年 学年担任 Y.N.)