生徒会

活動の概要

活発に活動する桐朋の生徒会

生徒の主体的な学校生活をバックアップしているのが生徒会です。
具体的には、クラブや学園祭実行委員会などの団体の活動費について、生徒会費が適切・公正に使われるように、団体との交渉・予算の決定・支出内容の監査をおこいます。

また、スポーツ大会や運動会などの行事も、教職員との協力の下、生徒会が中心となって企画・運営されています。その他、校内美化・慈善募金・近隣地域の清掃・「生徒による授業」などさまざまな活動を、生徒会が企画・実施しています。

活動は中学・高校別におこなわれますが、中・高合同で実施される企画もあり、中・高の連携を図っています。

委員長メッセージ

2023年度 中央委員会議長、高校総務委員長 石原佑高

2023年度中央委員会議長・高校総務委員長を務めさせていただいております、石原佑高です。この場を借りてご挨拶申し上げます。

この一年は本当に様々な出来事がありました。特に、新型コロナウイルス感染症の「5類引き下げ」によるコロナ禍の終結は「日常」を取り戻したという点で社会に大きな変化をもたらした出来事と言えるでしょう。しかし、我々がコロナ禍終結後に取り戻した「日常」はコロナ禍以前の「日常」とは全くの別物でした。ロシアによるウクライナ侵攻を初め、イスラエルでの紛争等の国際情勢の不安定化や生成AIをはじめとする新しい技術の発達…この一年は、我々が「日常」を取り戻した年であると同時に、こうした新しく、そして不安定な社会に「新たな秩序」を求め続けた年でもあったと思います。もちろん、それは桐朋という小さなコミュニティにおいても言えることであり、生徒会もこうした変化にどう適応していくかが問われた一年でした。

2学期から一部学年へ導入されたICT機器は、今後の学校生活を大きく変化させるものとして注目を集めました。そこで、我々は定期的に生徒の意見を集約し、提言書を提出した他、先生方との意見交換会を企画。環境・ルール作りに生徒自身が直接関わることで、生徒の主体的な学びの実現を目指しました。また、生徒からの根強い要望のあった、自販機等の校内設備へのIC決済の導入について、導入の有無、導入時の利点・欠点について、より多角的な視点から全生徒を巻き込んだ議論を実施し、請願書を提出しました。

これらの取り組みは一貫して、「変容する社会の中で自らの学校環境を自ら考え、議論し、創り出す。」ということを念頭に置いたものであり、桐朋の「自主」の精神のもとで、新たな学校環境への適応を試みたものでした。また、その過程で全生徒そして全教員を巻き込み、対立よりも協調によって課題解決を目指せたことは、桐朋と桐朋の生徒会の誇るべき点であると思います。

こうしてみると、桐朋における「新たな秩序」は間違いなく、「個人」ではなく「全員」で創成されていくものであると言えるでしょう。確かに、民主主義の危機が叫ばれる今日においては、圧倒的なカリスマ性を備えたような特定の「個人」の登場の方が期待されるのかもしれません。しかし。いやだからこそ、如何なる困難が訪れようとも、私はこの先も桐朋という環境が「全員」の力によって創られ続けていくものであると確信しています。

そして、その中で先代が紡ぎ続けてきた「自主」の精神と、現状から目を逸らさずに仲間との対話を続けようとする姿勢のもと、桐朋中学・高等学校生徒会が「生徒のための生徒会」として、その役割を果たし続けることを心より期待しています。

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  • 2022年度

    2022年度 中央委員会議長、高校総務委員長 土田淳真

    2022年度、中央委員会議長・高校総務委員長を務めております土田淳真です。この場を借りてご挨拶申し上げます。

    昨年末、人気TV番組「徹子の部屋」にて、来年はどんな年になるかと聞かれたタモリさんがこんなことを言っていました。
    「新しい戦前になるんじゃないですかね」
    いまだ猛威を振るう新型コロナウイルスや、ウクライナ侵攻に端を発する国際的対立も日々ニュースで目にします。SNSがもたらす確証バイアスは、個人を無慈悲に分類し、その範囲内において中庸化します。特定の主義主張の代弁者とのラベルを貼られ、その演者になった者たちがいかに乾いた狂気を帯びうるかは、歴史が証明してきました。自己の信念の放棄が「新しい戦前」をもたらすことは想像に難くないでしょう。一方で、多様な価値観に押しつぶされそうになりながらも既存の世界観からの脱却を目指した戦いを描いた漫画「進撃の巨人」や「約束のネバーランド」が好評を博したのは、現状に対する危機感の表れなのかもしれません。日本全体で見たら、生徒会ですら思考停止に陥っていると危惧されているのもまた事実です。翻って桐朋における生徒会は間違いなく自我を持っている、と断言できます。

    生徒会活動の根幹をなす憲法というべき生徒会会則。30年間ぶりとなるその改正が近年の最重要課題でした。そもそもの組織構成から、「も」と「にも」の使い分けまで。70回以上の会議と1000ページ以上の資料のなかで、「生徒のための生徒会」という本義を忘れたことは微塵もありませんでした。ともすると冗長とも思われるかもしれないこの一連の事業に一人たりとも一切の妥協を許さなかったことは、桐朋の生徒会としての誇りを感じます。

    「現状に妥協しない姿勢」これこそが、桐朋学園生徒会で代々貫き通されてきた信念です。導入が見込まれているICT機器の使い方に関して生徒間での議論を行い、提言書を提出しました。また、放送形式へと様変わりした生徒総会を少しでも楽しいものにしようと、動画での説明を実施しました。「中央委員会議長が記憶喪失になった件」「ワタベの知らない生徒会の世界」etc.―エンタメ性を織り交ぜたこの試みに対し、生徒から「生徒会を身近に感じられた」との声を頂いた時の充足感は忘れられません。会則改正においても、改正内容・理由の理解促進のため27本の動画を作成し、大きな反響を呼びました。内容もさることながら、構成、脚本、撮影、BGM、編集等全員で成し遂げたこれらのプロジェクトが、我々に飛躍的な成長をもたらしたことは言うまでもありません。

    個々の活動範囲が広がり、興味関心が学校の外にも向かうようになった今日、それを許容する空間たるこの桐朋という学校において、次に戦いが来たとしても、それは生徒会が自由の代弁者になるというようなきな臭い正義に満ち溢れたものではないでしょう。そもそも自由とは「美しくて残酷(「約束のネバーランド」エマ)」なのですから。現状に妥協することは、その残酷さから逃れ、ひと時の安らぎをもたらすかもしれません。しかしそれでも、私は、自主の精神のもとに昨年度の踏襲だけでは終わらない生徒会が持続していくことを確信しています。近年においては、その年ごとに中央委員会内部の組織を再構築する、という取り組みが行われています。自らを囲うものを一から見直すことは、副総務委員長の山下君の言葉を借りて言うのであれば「受動的な『体験』を能動的な『経験』に変える」ことへつながります。

    「人は、戦うことをやめた時、初めて敗北する」(「進撃の巨人」ミケ・ザカリアス)

    タモリさんが指摘した「戦い」と、上記2作品のなかで行われた「戦い」は果たして同じものなのでしょうか。どんなに自分の周りの環境に嫌気がさしても、どんなに現状に居心地の良さを感じても、どんなにいわれのない誹りを受けようとも、仲間とともに議論を絶やさず、自らの意思と信念を貫き通す桐朋の生徒会を、心より期待しています。

  • 2021年度

    2021年度 中央委員会議長、高校総務委員長 森河正平

    2021年度の高校生徒会総務委員長の森河正平です。

    私たち高校生は、新型コロナウイルスによるパンデミックのような世界全体が揺れ動く厄災をはじめて経験しました。急増する感染者に、度重なる緊急事態宣言、皆がマスクをつけて毎日を過ごしました。

    しかしそんな中、桐朋では、文化祭、スポーツ大会、修学旅行などの多くの行事を奇跡的に実施することができました。それらを実施できたのは学内外の様々な方々のケアとサポートがあったからです。そして、そうした行事や企画を体験する中、改めて生徒会活動における自主的な取り組みの大切さを実感しました。

    私は総務委員長になる以前は積極的に生徒会活動をしていたわけではありませんでした。経験の少ない私が生徒会活動をする上で総務委員の仲間達はもちろん、多くの人の支えや協力というものは不可欠でした。そしてそういった支えがあったからこそ、多くの事が実現できたと思っています。

    今年度の生徒会活動はまず、投書箱からきた意見に対して一つひとつ返信するというから始めました。そこでえられた意見などを元にして、特に要望のあったテーマごとに小委員会制度をつくり、様々な課題の問題点や実現の道筋を考え、企画を実現していきました。
    例えば環境委員会では、環境問題という視点から、国立高校、国分寺高校、一橋大学の公認サークルと合同で大学通り清掃を行ったり、核の問題について考えるため、広島での被爆者の方から被爆体験をうかがう学習会などを開いたりしました。大学通り清掃は四校合わせて50人以上が参加し、核の学習会は教員生徒合わせて35人が参加しました。

    これらの活動は、桐朋生の自主性なしにはありえなかったことだと思います。
    そして自主の精神が、次の代へ引き継がれていくことを心から願っています。

  • 2020年度

    2020年度 中央委員会議長、高校総務委員長 章子昱

    2020年度中央委員会議長、高校総務委員長を務めさせていただいております、高校2年の章子昱です。今年度の生徒会活動もほとんど終了してしまいましたが、この場を借りてご挨拶させていただきます。

    激動の1年、この1年で社会は全く異なる表情を見せるようになりました。突如として現れた未曾有の脅威により、今まで当たり前だと考えていたことが当たり前でなくなりました。米科学誌「Bulletin of the Atomic Scientists」では、ノーベル賞受賞者ら専門家が過去1年の世界情勢に基づき、人類滅亡までの残り時間を比喩的に決め、毎年発表していますが、その時計は昨年と同じく史上最短に据え置かれました。社会はネガティブなニュースで溢れ、失われゆくものをなんとか取り戻そうと必死になるも、超人的な脅威は衰えを知りませんでした。

    もちろん桐朋でも、文化祭・スポーツ大会・修学旅行など多くの行事が中止、または形を変えることとなりました。しかし、不思議なことに今年度の桐朋はむしろ活気に溢れているように感じます。4年間桐朋の生徒会活動に携わらせていただき、生徒会の色々な活動を間近にみてきた身ではありますが、新型コロナウイルス感染症により今年度が特に残念な1年であった実感は全くありません。

    桐朋は逆境の方が一層“輝く”のかもしれません。
    今年後初頭、Tat(Toho All Team)が立ち上がりました。Tatとは、在校生とOBの交流から桐朋をよりよくする化学反応を起こすことをめざすオンラインコミュニティです。現在約100人の桐朋生・OBが加入しています。

    「しばしば思ってはいたけど、桐朋生、逆境の方が調子よさげですね」

    Tatが、9月5日にTwitter上にした投稿がとても印象的でした。その1週間後から開催された、史上初のオンライン桐朋祭は大成功を収めました。文化祭のオンライン化。例年より何倍も高い、絶望と感じても仕方ないような壁を越えようとする桐朋祭実行員会の奮闘は、一層の“輝き”を持ったものでした。生徒会においても、休校期間に不安を募らせていた高入生に対しオンラインで懇談会を開催し、例年行っている女子部との交流会もオンラインにて行いました。
    ここに桐朋の「自主」の精神が強く現れていると思っています。桐朋において、生徒はさまざまなことへの挑戦の権利を持つことができます。4年間の生徒会活動において、自分もさまざまな挑戦行い、色々な桐朋生の挑戦を間近でみてきました。

    「どんな挑戦であっても、成功の可能性を持つことができる」

    それは、僕自身が数多くの他校生徒会とも連携をとり、情報共有を行う中で、桐朋特有のものであることに気付かされました。それは、「自主」の精神が桐朋生のみならず、教員など、桐朋に関わる全ての人に強く根付いていることに起因するものです。一見難しいと思われるようなことでも、それに挑戦することから学べることは大変多く、桐朋の誇る多様性にもつながっています。

    桐朋生の中に生き続ける「自主」の精神は、先輩方の積み上げてきた伝統、生徒の可能性を応援してくださる先生方の姿勢、そして、現役の桐朋生の熱意、これらの結晶であることは紛れもありません。全世界を混沌に陥らせた危機でさえ、この結晶をくすませることは出来ず、それを乗り越えるべく、一層の“輝き”をもたらしたのです。そんな「自主」の精神の下、これからもより桐朋高校が発展することを心から期待いたしまして、2020年度中央委員会議長、高校総務委員長挨拶とさせていただきます。

  • 2019年度

    2019年度 中央委員会議長、高校総務委員長 菊地晃成

    2019年度中央委員会議長、高校総務委員長をさせていただいております、高校2年の菊地晃成です。今年度の生徒会活動もほとんど終了してしまいましたが、この場を借りてご挨拶をさせていただきます。

    このご挨拶をお書きいたしております2020年2月末日、日本では新型コロナウイルス流行の危機に瀕しており、私たち桐朋高校も先生方のご判断により、本日より春休みまでの休校が決定いたしました。その3日前、昨年度の生徒会長でした先輩より次のような連絡をいただきました。「卒業式について、例年通りの規模と盛り上がりでの実施を求める動きが学年で出ている。生徒会にも協力を求めるかもしれない。」桐朋の卒業式は、特に一生の思い出に残る式だと多くの卒業された先輩方も仰っておりまして、規模縮小での開催は先輩方にとってもとても残念であったことと思います。これに対し、返答を保留したのち、後日、全生徒に休校の方針が伝えられたため、「授業も中止するほどの事態ですので、生徒会にはとても責任がとれるはずもなく、安全を考えても非常に厳しいと思います。」と返事をいたしました。先輩にもそれでご納得をいただきました。先輩のお願いには答えられない形となり残念でしたが、私は、ここに桐朋の精神を見ました。それは、生徒自らも考えている、ということです。

    桐朋の教育および生徒会の最も大切な精神の一つとして「自主」があげられます。上記の例は、まさに、その精神が現れた瞬間だと私は思います。何も考えずに先生方の決定を丸呑みするのと、自らでも一度主体的に考えた後に総合的に判断して決定を受け入れるのとでは、大きな差があると私は考えています。先輩方は後者でした。これは、まさに、桐朋の「自主」の精神が生徒の間にも浸透した結果であるでしょう。

    私は4年間、中学生の時から生徒会の中心に近い立場で生徒会運営に携わり、この「自主」の精神を非常に強く実感してまいりました。その中でも、特に感じた例が2つあります。1つ目は中学生の時のことです。運動会の応援方法において、当初生徒が行おうと考えていたことが先生方に禁止されてしまいました。そこで、当時中学三年生が一丸となり、署名を集め、その熱意を先生に認めていただき、見事、生徒の要望通りの実施ができました。2つ目は今年度です。生徒会は自動販売機の導入に関して、検討と要望を10年以上にわたって続けてまいりました。そして、今年度、熱中症対策等も考慮し、自動販売機の導入が達成できました。直接的には生徒の要望によるものではありませんが、今までの生徒会活動は確実に達成の一助となったと考えております。

    このように、私たち桐朋高校生徒会には「自主」の精神が生きております。それは、先輩方の積み上げてきた桐朋の伝統、応援してくださる先生方の姿勢、そして、現在の生徒の熱意、これらの結晶であります。そんな「自主」の心の下で、これからもより桐朋高校が発展することを心から期待いたしまして、わたくしの挨拶とさせていただきます。

  • 2018年度

    2018年度 中央委員会議長 服部勇気

    2018年度中央委員会議長をさせて頂いております、高校2年の服部勇気です。この場を借りてご挨拶させて頂きます。

    桐朋中学高等学校には、「自主」、「敬愛」、「勤労」という3つの教育目標があります。僕はその中でも、「自主」に着目しています。幾多の委員会、約40ものクラブがある桐朋において、自主はたかが2文字の熟語ですが、桐朋という学校の特徴を端的に表現していると思うからです。

    委員会やクラブについて考えましょう。委員会やクラブは、基本的にどちらも生徒が自ら行うものです。では、委員会やクラブにおいて、生徒自身の自主性がなければどうなるでしょうか。きっと委員会においてはその機能が損なわれてしまいますし、クラブは自主的に活動しているところと比べて、活躍はあまりできないのではないかと思います。

    自主的な活動における最大の懸念は、生徒の自主性に重きを置くばかりに、かえって各々が我を張りすぎて何も決まらないことでしょう。何も決まらず、毎度毎度同じことの繰り返しであっても、それはそれでよくありません。委員会は他の生徒からの興味を引きつけられず、またクラブにおいては、ただ単純に機械的にこなすだけとなってしまうからです。

    今年度の高校総務委員会では、「ADAPTATION」をスローガンに掲げました。この単語は、名詞として順応や適応などの意味があるだけでなく、改造や改作といった意味もあります。ただ単純に同じことの繰り返しだけでなく、時代などに合わせることにも努めようと思い、スローガンを考えました。

    桐朋中学校・桐朋高等学校のパンフレットにある「好奇心は学びのエンジン」と言うフレーズに例えるならば、「『自主』は委員会やクラブ活動のエンジン」に当たるでしょう。それを全開にして、「自主」と言う名のもとに、桐朋の生徒会の発展と共に、校風の発展を願って止みません。

  • 2017年度

    2017年度 高校総務委員長 井上大地

    アメリカ合衆国の中間選挙で、ある立候補者がこんなことを言っていました。「立候補しないで結果に文句は言えない」。僕はテレビでこれを聞いて、自分が中学2年生の時に初めて総務委員長に立候補した時のことを思い出しました。僕は当時、教員と生徒の関わりようについて新しい仕組みを導入したいと考えていました。当時の総務委員会に投書して、間接的に実現してもらうやり方もありましたが、僕は翌年度の総務委員会に入って、自分の手で実現させる方法を選びました。それは当時の総務委員会が信用できなかったからではありません。もし仮に新しい仕組みが導入されなかったとしても、その結果に自分自身で納得したかったからです。投書をして一生徒としての意見を総務委員会に伝えるのも立派に生徒会活動に関わる行為です。しかし、やはり僕は自分の行動と結果を直結させたいという思いが強かったように思います。

    結局3年間かけて考えても、教員と生徒の新しい関わりようについては当初イメージしていたものとは随分異なる結果になってしまいました。しかし、僕は自分の活動の結果として受け入れています。もし中学2年生の時に投書だけで済ましていたら、きっとこの結果に満足しきっていないでしょう。生徒会活動最後の1年間を気持ちよく過ごせたのは、3年前に立ち上がった自分がいたからこそだと思っています。思いを秘めている人は声を上げられる人になり、声を上げられる人は行動できる人になり、行動できる人は導ける人になる。一人一人がもう一段階上のアクションを起こすことで、桐朋がさらなる飛躍を遂げることを期待しています。

  • 2016年度

    2016年度 中央委員会議長、高校総務委員長 岡本明俢

    2016年度中央委員会議長、高校総務委員長の岡本明俢です。今年もあとわずかとなってしまいましたが、この場を借りて挨拶をさせて頂きます。

    高校総務委員会は昨年の2月初旬にメンバーを固め、春休み(正確には自宅学習日)に行われる生徒会合宿に向けて準備を始めました。生徒会合宿とは、来年度の活動方針を昨年度の総務委員会の先輩方に見てもらい、意見をいただくという桐朋生徒会の伝統です。そのために、生徒会の過去資料を丁寧に読みました。中高生徒会の中心組織である中央委員会では毎年、活動記録をまとめた「生徒会白書」をつくっています。1990年代以降のものを見ましたが、時代が違っても、どの年も内容が濃くて、先輩たちの生徒会活動への情熱が伝わってきて、これから一年間自分がやり遂げなければならないことに対する自覚が現れました。生徒会合宿をなんとか乗り切った僕たちは、初めてのことだらけで誰もが不安な中、活動の船出を迎えました。まず、第一回目の生徒総会で今年度一年間の指針を分かり易く伝えるために、生徒会ハンドブックを作りました。これを、完成させて少し自信がでてきました。

    さて、今年度ももう終わりに近づいてきましたが、この一年間なんとかやってこられた、今はそんな思いです。今年度の活動を簡単に振り返ってみると、新たに桐朋祭で展示を行ったり、外務活動で他校の生徒会と交流をしたりと、意義のある活動をできたと思っています。これから迎える生徒会合宿で、来年以降にうまくつなげていきたいと思います。

    また、生徒会活動を通じて、人と人とのつながりをとても感じました。顧問の山崎先生をはじめ、一年間ともに活動してくれた総務委員のみんな、各委員会の委員たち、先生方、学校職員の方々、特に購買部の職員のお二人にはよくお世話になりました。それ以外にも、印刷や機械関連で会社の方に頼んだり、国立市役所に出向いたり、外務活動で他校の方にお世話になったりと今まででは考えられないほど行動の幅が広がりました。みなさん一年間本当にありがとうございました。その一方で、主催者側としてどうしたら多くの人に参加してもらえるか、議長を務めた中で、どうしたら会議をスムーズに進行出来るのかなど、試行錯誤しながらもまとめていくのは本当に楽しかったです。

    ところで、今年度の総務委員会のスローガンは「叶」です。「口」が「意見」を指して、「十」が「多くの人」という意味を持つ漢字です。つまり、「多くの人が意見を言ってよりよいものになった結果、願いは叶う」。まさに生徒会の在り方そのものだと思いませんか?より多くの生徒会員の意見でカタチ創られる、希望を持てる生徒会。今年度の活動が学校に必要な運営だけではなくて、誰かの希望がちょっとでも叶ったそんな活動になっていたら幸いです。来年度以降も桐朋中高生徒会がより多くの桐朋生の願いを叶える組織であるように願って。

  • 2015年度

    2015年度高校総務委員長 笠井健太郎

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    今年の1月、2015年度高校総務委員会は発足しました。私たちはまず今までの活動の見直しから始めました。「昨年度もやっているからやる」のではない。「今年度やる意味があるからやるのだ」と、どの活動についてもその理由をはっきりといえるようにするため、各担当がそれぞれ本当に必要な内容を精査しました。そしてそのうえで、足りない部分を補っていくために必要な新しい活動を考え、自分たちなりの独自色を出していこうと考えたのです。

    私たちが見直しを行った中で、大切になると感じたことをスローガンにしました。それが「和」です。この「和」というスローガンには、二つの意味が込められています。一つには全員が協力して活動にあたる、ということ。活動を企画する私たち総務委員のみならず生徒全体で学校を盛り上げていくような活動をしていきたいと考えています。もう一つは活動に+αの工夫をしていくということです。大きな変化ではないかもしれないけれど、よりよい活動のために工夫を重ねていきたい。これらの二つの思いを胸に私たちは活動しています。

    具体的には、新しくなった校舎を存分に生かした企画、「生徒による授業」や、昨年度作成された意見箱をより活用し、活動に結び付けていくための投書への回答掲示など、スローガン実現のためにコツコツと活動を続けています。

    9月になり、いよいよ生徒会活動も佳境に入ってきました。今年度やると決めた活動をきちっと完成させていき、皆がよりよい学校生活を送れるように、協力しながら活動していきたいと思います。

  • 2014年度

    2014年度高校総務委員長 鎌田高弘

    「原点回帰」

    2014年1月、自分たち総務委員会が準備会で今年度の活動方針を考える上で最も重要視したことです。 今、桐朋では新校舎の建築が進められ新たな時代の始まりを迎えようとしていますが、今年度の総務委員会ではあえて「原点回帰」ということに重点を置くことにしました。生徒会運営をするためには生徒との良好な関係が不可欠だと自分は考えています。ですが年々活動の規模が拡大し、仕事をこなすことに重点をおいているため、そのことの重要性が薄れてしまっていると感じていました。

    そしてそのようなことを考慮した上で掲げたのが今年度スローガンの「縁(えにし)」です。このスローガンのもと今年度は生徒に身近な存在として学校生活を支えていけるような総務委員会を目指していきます。具体的には生徒に還元しにくい外務などの縮小による内務の拡大、意見箱の設置による生徒からの意見の収集等を行っていきます。

    今年の6月に自分たちの生徒会室はこれからおそらく50年ほど使われる新校舎へ引っ越し、自分たちが最初に使うことになります。 つまり新生徒会室での第1代総務委員会になるということです。これから世代が変わるに連れて今とは異なる仕事も増えていくと考えています。ですが基本を固めない限りは新しい活動にはつながらないと思うので、自分たち第1代生徒会が総務委員会の核になるものを固め、来年以降につなげていきたいと思います。

    今年度は桐朋生徒会の新たな時代を切り開く第一歩として、そんなことも考えながら生徒との縁も大切にして活動していきます。

  • 2013年度

    2013年度高校総務委員長 猪股大輝

    2013年1月、総務委員が最初に集った準備会からずっと、目標として決めていることがあります。それは、「桐朋を盛り上げよう」ということです。今、桐朋は長い歴史の中でも、校舎建て替えという一つの区切りを迎えています。そのような転換期において生徒ができることとはなんだろうか、と考えた結果、桐朋を今よりもっといろんなことにチャレンジできる学校にしていこう!と考えました。

    その思いの中で作られたのが今年度の総務委員会のスローガン、“Create Next”です50年間使われた校舎から新校舎へ。今年度、桐朋高校はまさに変革の時を迎えます。その中で総務委員会もまた、次を創っていこう。そういった意図でこのスローガンは決定されました。また、Nextには「隣の」といった意味もあります。あなたの隣で、桐朋の次を創っていく。このような願いもこめられています。

    桐朋では、生徒一人ひとりが自らの学校生活を創っていかなくてはなりません。僕たちも総務委員会の新しい形を創っていこうという思いで活動していきます。桐朋校舎を写真で残すToho’s Photoや生徒と先生方との架け橋になることを狙って作成した要望書、Approach Formなど、スローガンに沿った新しい活動をスタートさせます。

    自分たちの活動の意義を考え、できることを着々と行なっていくことこそ、桐朋生徒会の、ひいては生徒自治の発展につながるのではないかと思っています。今年度も長い桐朋生徒会の歴史の流れの中で、受け継ぐべきことは受け継ぎ、変えるべきことは変え、僕達なりの総務委員会を創っていきます。